しっとり幻想的な南保富士。
近くにありながらも、なかなか機会に恵まれなかった念願の南保富士。２～３日前から何度も天気予報をチェックするも雨 曇り 雨と予報も二転三転。当日の朝、逸る気持ちで目覚めると、無情の小雨。中止だろうと勝手に意気消沈しているもなかなか連絡がない！おそるおそる連絡してみると、なんと決行とのこと。急いで準備をして、三峯グリーンランドへ。既に先輩方は到着済。
小雨の中、雨具を着て傘をさして出発。本来は登山口まで車で行けるようだが、工事中で通行止めのため、迂回路のトレイルランの山道から登る。30分ほど歩き、本来の登山口に到着。
北陸地方も数日前から梅雨入りし、山の木々は更に潤い、深緑の度合いを深めている。木々はしっとり濡れ、ガスが立ち込め、幻想的な世界を醸し出している。 雨に濡れてしっとりいきいきするのは、植物のみならず、 熟年の美男と美女たちも、汗と雨に濡れて、肌も潤いイキイキと且つ饒舌になり、楽しく会話も弾む。しかし暑い！濡れた雨具の中はムレムレ状態。でも、そんな気分を一掃するように、あちこちで可憐なお花たちがお出迎えしてくれる。足元には、アリドオシ、ウリノキ、キバナツリフネソウ、アマドコロなど。前方を見るとヤマツツジ。上を見ると山法師と賑やかだ。そして山頂付近では、可憐なササユリ。「よく来たね！」 と私に語り掛けているようだ。 登山口から1時間15分ほどで山頂に到着。
山頂では、ひと時ではあるが、ガスの晴れ間から、山肌に若干の残雪が残る僧が岳や越中駒ヶ岳 毛勝岳、栂海新道と思われる山々、眼下には雄大な黒部川扇状地広がっていた。小雨の中、それぞれに昼食をとり下山。
滑らないよう注意して、足を運んでいると、後方で「アサギマダラだ！」との声。視界を前方に移すと、ねじ木の白い花に翅模様が美しい大型の蝶。聞くところによると、この蝶は標高の高い山地に生息し、渡蝶の一種で、なんと2000キロも海を渡って来るらしい。その麗しい姿に見とれていると、あまりにも賑やかでびっくりしたのか、ひらひらとどこかに飛んで行ってしまった。でもめったに見る機会がない蝶に出会うことができ、なんと幸運のことでしょう。
本日は、いつもなら中止にするお天気の中、決行の判断をしていただいたおかげで、念願の山に登ることができ、しっとり幻想的な森の中に身を置き、愛らしい草花と美しい蝶に癒された、楽しく有意義な一日でした。一人では、見逃してしまう草花や蝶も博学なリーダーやお姉さま方のおかげで、たくさんのことを学ぶことができました。感想は一言「あ～ 楽しかった！」 ありがとうございました。（Ｙ．Ｈ）
幻想的な登山道その２
随所に急登もあり
山頂近くに咲くササユリ
